比色試薬/金属指示薬 Cu-PAN 同仁化学研究所

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比色試薬/金属指示薬 Cu-PAN 同仁化学研究所Cu-PAN

15 比色試薬/金属指示薬

Cu-PAN

  • 比色試薬/金属指示薬

比色試薬/金属指示薬

  • 製品コード
    C016  Cu-PAN
  • 化学名
    Composite preparation of Cu-EDTA and PAN(Ratio 11.1:1)
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1 g ¥3,500 348-00831
10 g ¥12,100 344-00833

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技術情報

応用可能な金属

キレート滴定金属指示薬として:
 <酸性> Al, Cd, Co, Fe3+, Ga, Hg, In, Ni, V, Zn, 希土類
 <アルカリ性> Ca, Cu, Mg, Mn2+

参考文献

参考文献を表示する

1) H. Flaschka and H. Abdine, "EDTA Titrations Using Copper-PAN Complex as Indicator", Chem. Anal.1956, 45, 58

よくある質問

Q

Alを滴定で測りたいのですが、どのような方法がありますか?

A

(XO指示薬を使用した逆滴定も別にご紹介してますので、よろしければそちらもご覧下さい)
ここでは、Cu-PAN指示薬を用いた直接滴定を紹介します。

<試薬>
・0.1~0.01 mol/l EDTA標準液
・Cu-PAN指示薬溶液
・緩衝液 10%酢酸アンモニウム水溶液,氷酢酸

<操作>
・試料溶液中のAlの濃度は100 ml中 2~20 mg程度にする。
 試料溶液約100 mlをとり、強酸性の場合はアンモニア水にて約pH 1になるまで中和し、酢酸アンモニウム
 および氷酢酸を滴下してpH 3~4に調製する。
 Cu-PAN指示薬約0.5 mlを滴下すると溶液は赤紫色を呈するので、ほとんど沸騰するまで過熱しながら
 EDTA標準液でゆっくり滴定する。終点近くなるとEDTA標準液を1滴滴下するごとに黄変するが、加熱・攪拌
 を続けていると間もなく橙黄色となる。
 EDTA標準液1滴を加え、1分間加熱しても橙黄色に変えられない点を終点とする。
 Al3+の量が10 mg以下の場合は、0.01 mol/l EDTA標準液、10 mg以上の場合は0.1 mol/l EDTA標準液をもちいるのが便利である。

 0.01 mol/l EDTA 1 ml = 0.2698 mg Al
  0.1 mol/l EDTA 1 ml = 2.698 mg Al

<備考>
・Fe3+が共存するとその合量が測定される。
・酸性試料溶液にいきなりアンモニア水を加えてpH 3~4に調製すると、理論値より低い測定値が得られる。
 これは中和する際、局部的にアルカリが過剰になり、Alの多核錯体が生成するからである。
 したがって、pH調製の際はまず酸性溶液に10%の酢酸アンモニウム溶液を滴下してpH 4(プロムフェノールブルー)
 となし、引き続いて氷酢酸5 mlを加え、最後にpH試験紙をもちいてpH 3~4に調製する。

・多量のアルカリ土類金属および30 mg以下のMnが共存しても差し支えない。Fe3+,Ni2+,Bi3+その他の
 二価金属が共存すると合量が測定される。またこんせきの重金属イオンが存在しても測定値には影響しない。
 多量のSO42-が共存する場合には変色が妨害される。

・Al3+とEDTAとのキレート生成反応速度は温度およびpHによって影響をうけ、温度の高いほど、またpHの低いほど
 反応速度が大きくなる。他方、Al-EDTAの条件安定度定数およびCu-PAN指示薬の変色機構から考えてpHが
 あまり低すぎることは望ましくなく、pH 3~4が最適である。

・Cu-PANをもちいるこの滴定法は直接滴定できる点、および他の直接滴定法に比べ変色が鋭敏な点で、
 実用的なAl滴定法ということができる。

*「キレート滴定」上野景平著(南江堂出版)より

Q

Coの滴定方法を教えてください。

A

ここでは、Cu-PANを指示薬とする直接滴定に関し記載します。

滴定の際の液性は酸性になりますので、中性~弱アルカリ性で行われたい方は「MX」の項目をご覧下さい。

【試薬】0.01 mol/l EDTA標準液
    Cu-PAN指示薬溶液
    緩衝液 50%酢酸および酢酸ナトリウム飽和水溶液
    アスコルビン酸(結晶)

【操作】①試料溶液のCo2+の濃度は100 ml中10 mg以下にする。
    ②試料溶液に酢酸または酢酸ナトリウム溶液を加えてpH 3~4に調製し、
     Cu-PAN指示薬溶液数滴を加えると赤紫色を呈する。
    ③アスコルビン酸少量を加え沸騰するまで加熱しながら滴定する。
     終点の変色は 赤紫→黄色 約30秒加熱しても赤みのあらわれない点を終点とする。

      0.01 mol/l EDTA 1mL = 0.5893 mg Co

【備考】
  ・滴定の途中でCo(II)-EDTAが空気酸化されてCo(III)-EDTAになると溶液が赤紫色となり
   指示薬の変色が認めにくくなる。そのためアスコルビン酸を加えてCo-(III)-EDTAの生成を防ぐ。
   また、Co(II)-EDTAも赤色を呈するので、試料中のCo2+濃度は上記操作に述べた限度を超えないようにする。
  ・溶液を加熱する代わりに、等容量のメタノールを添加してもよい。
  ・Co-PANも赤紫色を呈するので、Cu-EDTAの代わりにPANを指示薬としてCo2+を直接滴定することもできるが、
   変色の鋭敏度はCu-PAN指示薬の場合よりも劣る。また同じ原理で、Cu標準液で逆滴定してもよい。
  ・Th4+,Bi3+,Fe3+,Al3+,Cu2+,Ni2+,Hg2+,Pb2+などは一緒に滴定され、Zn2+,Cd2+などは一部滴定にかかってくる。
   アルカリ土類金属イオンおよびMn2+は滴定にかからず、また指示薬の色も妨害しない。
  ・XO指示薬をもちいれば、ヘキサミンを緩衝液としてpH 5~6で滴定することもできる。
   終点の変色は赤紫→黄。これらの指示薬をもちいるとき常温で滴定することもできるが、
   加熱したほうが変色は鋭敏である。
   またCu2+が共存する時はチオ尿素,チオ硫酸ナトリウムでマスクしたり、あるいはアスコルビン酸でCu+に
   還元したのちNH4SCNまたはKIを加えて沈殿マスクすることもできる。
   ただし、こんせきのNi2+,Fe3+,Al3+が共存してもこれらの指示薬はブロッキングをおこす。

*「キレート滴定」上野景平著(南江堂出版)より

Q

Niを滴定で測りたいのですが、どのようにすればよいでしょうか?

A

(MXを使用した直接滴定も紹介しております。『MX』の項を参照ください)
ここでは、Cu-PAN指示薬による直接滴定を紹介いたします。

<試薬>
・0.01 mol/l EDTA標準液
・Cu-PAN指示薬溶液
・緩衝液 50%酢酸,酢酸ナトリウム飽和水溶液

<操作>
・試料溶液中のNi2+の濃度は100 ml中 15 mg以下にする。
①試料溶液はあらかじめ中和し、酢酸ナトリウム溶液4~5滴を加えたのち50%酢酸を滴下してpH 3~4に調製する。
 (あるいはpH 3~4にした酢酸-酢酸ナトリウム混合液を添加する)
②つぎにCu-PAN指示薬溶液約0.5 mlを添加したのち、溶液を沸騰するまで加熱し、EDTA標準液でゆっくり滴定する。
③終点の変色は 赤紫→黄
 EDTA標準液1滴を加え加熱して30秒間黄色を保つ点を終点とする。

 0.01mol/l EDTA 1 ml = 0.5871 mg Ni

<備考>
・Cu-PANのかわりにPANをもちいても50~70℃で滴定することができるが、終点における鋭敏度は
 Cu-PANより劣るので、終点近くでは特にゆっくり滴定しなければならない。
・Cu-PANを指示薬とすればNi2+はpH 3~10の範囲で直接滴定することができるが、pHが低いほど
 妨害イオンの影響は少なくなる。pH 3で滴定する場合には大量のアルカリ土類金属、少量のZn2+,Cd2+,Mn2+などが
 共存しても影響しない。安定度定数の高いBi3+,Th4+,Al3+,Fe3+,Hg2+,Co2+,Cu2+などは定量的あるいは
 半定量的に滴定にかかってくるので、適当な方法でマスクまたは除去しなければならない。
・XO指示薬はNi2+によってブロッキングをおこすので直接滴定には使用できない。

Q

Cu-PAN指示薬をもちいたVの滴定方法を教えてください。

A

下記方法を参考にして下さい。
<試薬>
・0.01 mol/l EDTA標準液
・Cu-PAN指示薬溶液
・緩衝剤 50%酢酸および酢酸ナトリウム飽和水溶液
・アスコルビン酸(結晶)

<操作>
①5~20 mg以下のVを含む試料溶液50 mlに酢酸または酢酸ナトリウム溶液を加えてpH 4~4.3に調製する。
②これにアスコルビン酸0.5 gを加えると溶液は青色になるので、加熱沸騰させる。
 アスコルビン酸の添加量が十分な場合は、いったん青色になった溶液は加熱と共に色があせて
 次第に淡青緑色になる。もし加熱してこの変色が認められない場合はさらにアスコルビン酸を
 追加してバナジウムを十分還元する。
③最後にCu-PAN指示薬0.1 mlを加え加熱しつつEDTA標準液で滴定する。
 終点の変色は 赤橙→黄緑
 
 0.01 mol/l EDTA 1 ml = 0.5094 mg V

<備考>
・アルカリ土類金属をのぞく2~4価金属イオンは一緒に滴定される。PO34-,AsO43-,WO43-などは
 妨害しない。Moはこの滴定条件で還元されると濃青色となるため指示薬の呈色を妨害する。
 Feその他の重金属は酸化物として除去し、ろ液についてVを滴定するのが実際的である。
 また、イオン交換分離法も応用されている。

・この方法はタングステン合金中のVの定量に応用されている。
 この際、Wは大量の酒石酸でマスクできる。

・同様な滴定条件でXO指示薬をもちい、Th標準液で逆滴定することもできる。
・同じくXO指示薬をもちい、pH 5~5.5でPbまたはZn標準液で逆滴定することもできる。

*「キレート滴定」上野景平著(南江堂出版)より

Q

Cu-PAN指示薬の調製方法を教えてください。

A

Cu-PAN 1 g を50%ジオキサン水溶液 100 mlに溶解して指示薬溶液としてください。
*20~50%のジオキサン、イソプロピルアルコール、50~70%のメチルアルコール、エチルアルコールなどの水溶液で同様に調製いただいても結構です。

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取扱条件

規格
性状: 本品は、灰赤褐色~黄褐色粉末で、ジオキサン水溶液 (50%) に溶ける。
ジオキサン水溶状溶状: 試験適合
吸光度: 0.500 以上(470 nm付近)
鋭敏度: 試験適合
取扱条件
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PAN

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  • 比色試薬/金属指示薬

比色試薬/金属指示薬

  • 製品コード
    P002  PAN
  • CAS番号
    85-85-8
  • 化学名
    1-(2-Pyridylazo)-2-naphthol
  • 分子式・分子量
    C15H11N3O=249.27
容 量 メーカー希望
小売価格
富士フイルム
和光純薬
1 g ¥8,800 344-02131

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技術情報

表1 金属-PANキレート生成定数 (25℃)

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参考文献

参考文献を表示する

1) S. Shibata, "Solvent Extraction Behavior of Some Metal-1-(2-Pyridylazo)-2-naphthol Chelates", Anal. Chim. Acta, 1960, 23, 367.
2) 柴田正三, "1-(2-ピリジルアゾ)-2-ナフトール(PAN)とその類縁体", Jpn. Anal., 1972, 21, 551.
3) 柴田正三, 古川正道, "モル吸光係数・105台の金属錯体を生成する呈色試薬の開発", Jpn. Anal., 1974, 23, 1412.

よくある質問

Q

Cuの直接滴定

A

下記方法を参考にして下さい。
<試薬>
・0.01M EDTA標準液
・PAN指示薬溶液
・緩衝液 酢酸-酢酸ナトリウム混液(pH2.5~6)
・メタノール

<操作>
・試料溶液(Cu 30 mg以下)は約75 mLに希釈し、緩衝液を加えてpHを2.5~6に調整する。
次にメタノール25 mL,PAN指示薬溶液数滴を加え、0.01M EDTA標準液で滴定する。
終点の変色は 赤→黄。 Cu含量の多い場合には 赤→青緑。

0.01 M EDTA 1 mL = 0.6355 mg Cu

<備考>
・Cu-PANキレート化合物は水に難溶なコロイド状沈殿を生成するため終点付近でEDTAとの
反応速度が遅い。したがって熱時滴定するか、上記操作のようにCu-PANの溶解度を増すため
25~50%有機溶媒を添加する必要がある。有機溶媒としてはメタノールのほか、エタノール,
イソプロパノール,ジオキサン,ジメチルホルムアミドなど水と混合しうる溶媒がメタノールと
同様にもちいることができる。また、グリセリン,エチレングリコールのように沸点の高い溶媒を
添加して、熱時滴定すれば、加熱効果と溶媒効果を同時にあげることができ、
終点が明瞭になるといわれている。Cu-PANをもちいる直接滴定においても同様の効果が得られる。

・Cu2+はpH2.5~10の範囲で滴定することができるが、低いpHで滴定するほど共存イオンの影響は
少なくなる。たとえばpH4~5で滴定すればアルカリ土類金属イオンおよび少量のMn2+は影響せず、
またpH2.5~3で滴定すれば、そのほか少量のZn,Cdが共存しても影響しない。
pH7以上ではアンモニア-塩化アンモニウム系緩衝液をもちいるが、このpHではアルカリ土類金属を
はじめ多くの多価金属イオンが存在する場合は一部ないし全部滴定にかかってくる。

・酸性領域(pH4~5)ではZn2+,Cd2+,Pb2+,Hg2+などは一緒に滴定されるが、Cu2+はチオ硫酸ナトリウム,
チオ尿素などによって選択的にマスクされるので、PANを指示薬として上記操作によって滴定して
これら金属イオンの合計を求め、次にCu2+をマスクした後、適当な指示薬をもちいてCu2+以外の
金属イオンの量をもとめ、二つの滴定値の差からCu2+の量を算出することが出来る。
あるいは次のような方法もとることが出来る。
§Cu2+を含む試料溶液に酢酸塩緩衝液(ヘキサミンはCu2+の場合よくない)を加えpH4~5にする。
§10%Na2S2O3(チオ硫酸ナトリウム)溶液を溶液が無色になるまで加えCu2+をマスクしたのち
Pb,Hg,Zn,Cdなどを滴定する。もしこれ以上過剰に加えると、Zn,CdなどもNa2S2O3と反応し、
終点における指示薬の変色が不明瞭になる。指示薬はNa2S2O3を添加した後で加える方がよい。
通常Cu2+15mgをマスクするのに10%Na2S2O34~5mLで十分である。
§滴定を終わった溶液に30%H2O2数滴を加えればCu2+がデマスクされるので、ひきつづき滴定し
Cuを定量する。

・PAN指示薬による滴定にならって、PARを指示薬とすれば、常温で直接滴定できる。
またTARを指示薬とすれば、pH4~6の領域で常温にて滴定できる。
終点の変色は 赤紫→黄 で、Cu2+に対する指示薬のうちで最も変色が鋭敏である。

・酢酸塩緩衝液をもちいpH4~6にて、XOまたはMTBを指示薬とし70℃以上に加熱滴定する事ができる。
加熱はブロッキングを避けるためで、ごく少量のオルトフェナントロリンえお添加するか、
緩衝剤にMESを用いれば、常温で滴定することもできる。また、逆滴定でCu2+を定量するときには
Cu2+のブロッキングはおこらないので、Pb(またはZn)標準液-XO指示薬の組み合わせがよくもちいられる。

*「キレート滴定」上野景平著(南江堂出版)より

Q

Moの滴定方法(Cuによる逆滴定)

A

下記方法を参考にして下さい。
<試薬>
・0.05 M EDTA標準液
・0.05 M CuSO4標準液
・PAN指示薬溶液
・アンモニア水, H2SO4(1:1)
・95%エタノール
・硫酸ヒドラジン(固形)
・酒石酸(固形)

<操作>
①Moとして5~30 mgを含むほとんど中性の試料溶液に、Moに対して過剰のEDTA標準液の
一定量を加え、次に酒石酸5 g,硫酸ヒドラジン2~5 g,H2SO4(1:1)2 mLを順次添加したのち
5分間加熱沸騰させる。
②この溶液にアンモニア水を注意して滴下しpH4.5~5に調製したのち、1/3容のエタノールと
PAN指示薬溶液数滴を加え、ほとんど沸騰するまで加熱しながらCu標準液で滴定する。
③終点の変色は 黄色→赤紫
最初に加えたEDTA標準液および逆滴定に消費したCu標準液をそれぞれA mL、B mLとすれば

Mo=(A-B)x 9.594 mg

<備考>
・Mo5+とEDTAの結合比は2:1であるため、0.05 M EDTA標準液の当量は
0.05 M EDTA 1 mL = 2x(5/100)x95.94=9.594 mg
となる。

・Mo(Ⅴ)-EDTAキレート化合物は黄色を呈するため、Mo濃度が高いと終点の変色が不明瞭になる。
この場合は紫外線照射下カルセインを指示薬とすればよい。終点で蛍光が消える。

・終点はふりこ滴定によれば、さらに正確に定めることができる。すなわちEDTA標準液とCu標準液を
入れた2本のビュレットを準備して上記の操作を行い、終点に達したら両標準液を交互に滴下して
終点の変色を繰り返し、正確な終点をはさみ打ちによって定める。
この際、両標準液の総消費量がそれぞれA mL,B mLになる。このふりこ滴定は一般に終点の変色の
にぶい滴定の場合に応用すれば、普通の滴定法より高い精度を得ることが出来る。

・XO指示薬をもちいPb標準液で逆滴定すれば終点はなお明瞭である。ヘキサミンを加え
pH5±0.2とし室温で滴定する。

・Mo(Ⅵ)は硫酸ヒドラジンと加熱することによりMo(Ⅴ)に還元されるが、Wが共存すると
還元が不完全になり、正確な滴定値が得られない。しかし酒石酸を加えてWをマスクすれば
400倍量のWが共存しても±1%の誤差でMoを定量することが出来る。

・この条件では多くの多価金属イオンは一緒に滴定されるが、Cu2+はチオ尿素でマスクされ、
Ti4+,Ta5+,Nb5+はW5+と同様に酒石酸でマスクされ、Th4+,Al3+,Ce3+,U4+はNH4Fでマスクされる。
Fe3+は妨害するが、Alとともに水酸化物として分離することができる。
ほとんどすべての陰イオンは妨害しない。

・0.5~5 mgのMoに対しては0.05 M標準液をもちいて、前述の操作とまったく同じ条件で±0.5%以内の
誤差で滴定することができる。

*「キレート滴定」上野景平著(南江堂出版)より

Q

Tiの逆滴定

A

この方法は逆滴定になります。下記方法を参考にして下さい。

<試薬>
・0.01mol/L EDTA標準液
・0.01mol/L CuSO4標準液
・PAN指示薬溶液
・50% NaOH溶液
・30% H2O2溶液

<操作>
①Tiを含む試料を硫酸白煙まで加熱したのち、室温まで冷却し氷(蒸留水から作ったもの)
10~15 gとH2O2溶液3滴を加える。
Tiの量が多い時は、この溶液をメスフラスコに移し、水で標準まで希釈し、その一部をとる。
②Tiとして約10 mgを含む溶液をとり、EDTA標準液の一定過剰を加え約100 mLに希釈したのち
NaOH溶液を滴下してpH4~5に調整する。
③PAN指示薬数滴を加え、Cu標準液で逆滴定する。
④終点の変色は 橙黄色→橙赤色
はじめに加えたEDTA標準液および逆滴定に消費したCu標準液の量をそれぞれA mL,B mLとすると

Ti=(A-B)x 0.4790 mg

<備考>
・Tiは空気中ではTi(IV)が安定で、水溶液中ではTiO2+として存在する。TiO2+はH2O2の存在下では
[TiO(H2O2)Y]2-の非常に安定なキレートを生成する。しかし、H2O2がないとキレートは不安定で
滴定でよい結果が得られない。

・Ti,Fe,Alの混合試料ではTiのみを滴定出来ない。Tiを酒石酸でマスクすれば、上記の方法で
Fe+Alが測定できるので、差し引きでTiが求められる。

・Tiの濃度が高くなると黄色が濃くなって指示薬の変色が見にくくなるが、蛍光金属指示薬を
もちいればその障害を避けることができる。
たとえば、カルセインブルー,アニシジンブルーなどである。
また、EDTAよりCyDTAをもちいるほうが終点はより明瞭である。

*「キレート滴定」上野景平著(南江堂出版)より

Q

指示薬調整法

A

PANを0.1~0.01%濃度になうようにアルコールに溶かして、ご使用ください。(メタノールやエタノール)

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取扱条件

規格
性状: 本品は、黄橙色~赤橙色粉末または結晶性粉末でありメチルアルコールに溶ける。
メチルアルコール溶状: 試験適合
吸光度: 0.600 以上(470 nm付近)
融点: 138~145℃
強熱残分(硫酸塩): 1.0% 以下
鋭敏度: 試験適合
IRスペクトル: 試験適合
取扱条件
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详细介绍

Anti-pan Cytokeratin antibody [PCK-26] 鼠单克隆[PCK-26 

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Liquid

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Storage buffer

Preservative: 15mM Sodium Azide
Constituents: Ascites

Concentration

 

Anti-pan Cytokeratin antibody [PCK-26] 鼠单克隆[PCK-26 

 

Purity

Ascites

Clonality

Monoclonal

Clone number

PCK-26

Myeloma

unknown

Isotype

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unknown

Research areas

Signal Transduction >> Cytoskeleton / ECM >> Cytoskeleton >> Intermediate Filaments >> Class I >> Cytokeratins
 

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  • 2 Images

    ICC/IF

    Five stars(2 Abreviews)ICC/IF: 1/300.

    ICC/IF: 1/300.

Target

Relevance

Cytokeratins, a group comprising at least 29 different proteins, are characteristic of epithelial and trichocytic cells. Cytokeratins 1, 4, 5, 6, and 8 are members of the type II neutral to basic subfamily. Monoclonal anti cytokeratins are specific markers of epithelial cell differentiation and have been widely used as tools in tumor identification and classification. Monoclonal Anti Pan Cytokeratin (mixture) is a broadly reactive reagent, which recognizes epitopes present in most human epithelial tissues. It facilitates typing of normal, metaplastic and neoplastic cells. Synergy between the various components results in staining amplification. This enables identification of cells, which would otherwise be stained only marginally. The mixture may aid in the discrimination of carcinomas and nonepithelial tumors such as sarcomas, lymphomas and neural tumors. It is also useful in detecting micrometastases in lymph nodes, bone marrow and other tissues and for determining the origin of poorly differentiated tumors. There are two types of cytokeratins the acidic type I cytokeratins and the basic or neutral type II cytokeratins. Cytokeratins are usually found in pairs comprising a type I cytokeratin and a type II cytokeratin. Usually the type II cytokeratins are 8kD larger than their type I counterparts.

Cellular localization

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Immunohistochemistry (Formalin/PFA-fixed paraffin-embedded sections) – pan Cytokeratin antibody [PCK-26] (ab6401)

Anti-pan Cytokeratin antibody PCK-26 鼠单克隆[PCK-26abcam ab6401

 

 

ab6401 staining pan Cytokeratin in Mouse liver tumor tissue sections by IHC-P (Paraformaldehyde fixed paraffin embedded sections). Tissue was fixed with paraformaldehyde and blocked with maleate buffer blocking solution for 30 minutes and 22°C. Antigen retrieval was by heat mediation in citrate buffer. Samples were incubated with primary antibody (1/500) in maleate buffer blocking solution for 16 hours at 22°C. An undiluted biotin-conjugated Donkey polyclonal to mouse IgG was used as secondary antibody.

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Immunohistochemistry (Formalin/PFA-fixed paraffin-embedded sections) – pan Cytokeratin antibody [PCK-26] (ab6401)

Anti-pan Cytokeratin antibody PCK-26 鼠单克隆[PCK-26abcam ab6401

 

 

ab6401 staining pan Cytokeratin in mouse pancreatic ductal adenocarcinoma (left-hand panel) and mouse pancreatic neoplasia (right-hand panel) sections by immunohistochemistry (IHC-P – paraformaldehyde-fixed, paraffin-embedded sections). Tissue samples were fixed with paraformaldehyde and blocked with 10% serum for 1 hour at room temperature; heat mediated antigen retrieval was performed. The sample was incubated with primary antibody (1/250) at 4°C for 8 hours. A Biotin-conjugated Goat polyclonal (1/1000) was used as the secondary antibody.

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Western blot – pan Cytokeratin antibody [PCK-26] (ab6401)

Anti-pan Cytokeratin antibody PCK-26 鼠单克隆[PCK-26abcam ab6401

 

 

Observed band size : 55 kDa (why is the actual band size different from the predicted?)

All lanes: pan Cytokeratin antibody (ab6401) at 1/1000 dilution + whole cell lysate of Primary mouse pancreatic cancer cell lines (35 µg)

Secondary: An HRP-conjugated Sheep anti-mouse IgG polyclonal (1/5000) developed using the ECL technique

Performed under non-reducing conditions.

Blocking Step: 10% Milk for 1 hour at room temperature

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Immunohistochemistry (Frozen sections) – pan Cytokeratin antibody [PCK-26] (ab6401)

Anti-pan Cytokeratin antibody PCK-26 鼠单克隆[PCK-26abcam ab6401

 

 

ab6401 staining pan Cytokeratin in Mouse pancreatic neoplasia tissue sections by Immunohistochemistry (IHC-Fr – frozen sections). Tissue was fixed with paraformaldehyde and blocked with 1% BSA for 1 hour at room temperature. Samples were incubated with primary antibody (1/250 in PBS) for 8 hours at 4°C. An Alexa Fluor®488-conjugated goat anti-mouse IgG polyclonal (1/1000) was used as the secondary antibody.

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Immunocytochemistry/ Immunofluorescence – pan Cytokeratin antibody [PCK-26] (ab6401)

Anti-pan Cytokeratin antibody PCK-26 鼠单克隆[PCK-26abcam ab6401

 

 

ab6401 staining pan Cytokeratin in Human Panc1 cells by ICC/IF (Immunocytochemistry/immunofluorescence). Cells were fixed with acetone/methanol (1:1) and blocked with 1% BSA for 1 hour at room temperature. Samples were incubated with primary antibody (1/300 in PBS) for 2 hours. An Alexa Fluor®488-conjugated DGoat anti-mouse IgG polyclonal (1/1000) was used as the secondary antibody. Nuclei were counterstained with DAPI.

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References for Anti-pan Cytokeratin antibody [PCK-26] (ab6401)

 

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