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XO
XO
- 比色試薬/金属指示薬
比色試薬/金属指示薬
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製品コードX003 XO
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CAS番号1611-35-4
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化学名3,3′-Bis[N,N-bis(carboxymethyl)aminomethyl]-o-cresolsulfonphthalein, disodium salt
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分子式・分子量C31H30N2Na2O13S=716.62
容 量 | メーカー希望 小売価格 |
富士フイルム 和光純薬 |
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1 g | ¥4,000 | 342-02953 |
5 g | ¥13,000 | 340-02954 |
10 g | ¥23,500 | 346-02956 |
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技術情報
応用可能なイオン
酸性におけるキレート滴定指示薬として:
Bi, Cd, Fe2+, Hg, In, La, Pb, Sc, Th, Zn, Zr
アルカリ性におけるキレート滴定指示薬として:
Ca, Cd, Mg, Pb, Zn
比色試薬として:
Al, Be, Bi, Cd, Ce, Co, Cr, Cu, Fe, Ga, Hf, Hg, In, La, Mg, Mn, Mo, Nb, Ni, Np, Pd, Pb, Ru, Sc, Sn, Ta, Th, Ti, Tl, U, V, W, Y, Zn, Zr, 希土類, Cl-, CN-, F-, H2O2
四級アンモニウム塩を用いるイオン会合体による比色法を利用して:
Th、希土類など
沈殿滴定指示薬として:
Br-,I-,SCN-
表 XOを用いる主な金属の比色定量条件
図. XOを指示薬とする滴定の変色例
*注:ご覧になるモニターにより、実際の色合いとは異なる場合がございます。
あくまで目安としてご覧下さい。
参考文献
1) D. C. Olson and D. W. Margerum, "Semixylenol Orange: A Sensitive Reagent for Zirconium", Anal. Chem., 1962, 34, 1299.
2) M. Murakami, T. Yoshino and S. Harasawa, "Separation and Acid Equilibria of Xylenol Orange and Semi-xylenol Orange", Talanta, 1967, 14, 1293.
3) 小友允, "キシレノールオレンジとその類縁体", 分析化学, 1972, 21, 436.
4) 岡井貴司, "キシレノールオレンジによる地質試料中の微量ジルコニウムの吸光光度定量", 分析化学, 1988, 37, 671.
5) Z. Nan, Y. Ren-Qing, Y. Xu-Zhang and L. Zhi-Ren, "Spectrophotometric Determination of Bismuth with Semi-xylenol Orange and Its Application in Metal Analysis", Talanta, 1989, 36, 733.
よくある質問
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Q
Alを滴定で測りたいのですが、どのような方法がありますか?
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A
XO指示薬を用いたZnによる逆滴定を紹介します。
(Cu-PAN指示薬を使用した直接滴定もございますので、そちらもご覧下さい)<試薬>
・0.01 M EDTA標準液
・0.01 M Zn標準液(酢酸亜鉛)
・XO指示薬溶液
・緩衝剤 ヘキサミン(結晶)<操作>
・試料溶液中のAl3+の濃度は100 mL中 1~10 mg程度にする。
試料溶液約100 mLをとり、酢酸またはアンモニア水を加えて弱酸性(pH 3)となし、
Al3+の含量に対して過剰のEDTA標準液を加え、2分間沸騰させキレート形成反応を完結させる。
常温まで冷却し、ヘキサミンの結晶を少しずつ加えてpH 5~6に調製し、
過剰のEDTAをZn標準液で逆滴定する。
終点で 黄→赤紫 の変色がおこるが、黄色にわずかに赤味のあわられた点を終点とする。
はじめに加えたEDTA標準液の量を A mL 、逆滴定に消費したZn標準液の量を B mL
とするとAl=(A-B) x 0.2698 mg
<備考>
・大量のCu2+,Fe3+,Ni2+が共存する場合は、適当な方法によってあらかじめ除去しておく。・Ti4+を含む場合には過剰のEDTA標準液を加えて加熱した後、NaH2PO4を加え、
Ti4+をマスクすることが出来る。・上記以外の金属イオンでAl3+と一緒に反応するものが共存する場合には、
上述の操作に従って滴定を終わった溶液にNH4Fを試料中のAl3+の量に対して
十分過剰に加えたのち沸騰するまで過熱する。Al3+はフルオロ錯塩を生成して
Alと当量のEDTAを遊離するので、再びZn標準液で逆滴定する。
第2回目の滴定値はAl3+に相当する。・Al3+は室温にてはXO指示薬に対してブロッキングをおこすため、指示薬を加える前に
Al3+をEDTAと完全に反応させておく必要がある。しかしながら熱時滴定すればブロッキングはおこらない。
したがって、XO指示薬をもちいpH 4(フタル酸塩緩衝液)にてEDTAでAl3+を熱時滴定することも出来る。
このときの終点の変色は 赤紫→黄・逆滴定にはZn標準液の代わりにPb(NO3)2標準液をもちいることもできる。
*「キレート滴定」上野景平著(南江堂出版)より
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Q
Hgの滴定方法を教えてください。
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A
下記のような方法で行うことができます。
また、「BT」を用いた置換滴定もございますので、そちらもご覧下さい。【試薬】0.01 mol/L EDTA標準液
XO指示薬溶液
緩衝剤 ヘキサミン(固形)
【操作】①弱酸性の試料溶液(40 mg以下のHgを含む)にヘキサミンを加えpH 6付近とする。
②XO指示薬溶液数滴を添加したのちEDTA標準液で滴定する。
③終点の変色は 赤紫→黄色。0.01 mol/L EDTA 1mL =2.0059 mg Hg
【備考】
・XO指示薬の代りにCu-PAN指示薬をもちいればpH 3付近にて滴定することが出来る。
緩衝剤としては酢酸-酢酸ナトリウム混液をもちい、沸騰するまで加熱しながら滴定する。・酸性領域ではハロゲンイオンは全て強く妨害するが、上記の滴定条件ではCl–は共存しても差し支えない。
たとえば、HgCl2中のHg2+はCl–の妨害なく滴定できる。
大量の場合はAgNO3を加えAgClとして沈殿マスクする。速やかに滴定すればAgCl沈殿共存のままでも支障なく滴定できる。・XO指示薬をもちいpH 6付近で滴定する時は少量のアルカリ土類金属が、
Cu-PAN指示薬をもちいpH 3~3.5にて滴定する時は大量のアルカリ土類金属イオンが
共存しても影響しない。そのほかの多価金属イオンは多く一緒に滴定されるが、
pH 5~6にてまず合量を滴定したのち、チオセミカルバジドを加えるとHg2+のみ選択的に
安定な無色,水溶性のキレート化合物を生成し、当量のEDTAを遊離するので、
ZnまたはPb標準液で逆滴定できる。
この方法により、Hg-Pb,Hg-Cd,Hg-Znなどの混合試料を分析することができる。*「キレート滴定」上野景平著(南江堂出版)より
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Q
Pbの滴定方法を教えてください。
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A
下記のような方法で行うことができます。
また、「BT」を用いた置換滴定もございますので、そちらもご覧下さい。【試薬】0.01 mol/L EDTA標準液
XO指示薬溶液
緩衝液 20%ヘキサミン水溶液
【操作】①試料溶液中のPb濃度は100 mL中30~50 mgにする。
②硝酸塩の試料溶液は必要であれば、NaOH溶液にてpH 2~3にしたのち
ヘキサミン水溶液10 mLを加えるとpH≒5になる。
③そこでXO指示薬溶液数滴を添加したのちEDTA標準液で滴定する。
④終点の変色は 赤紫→黄色。0.01 mol/L EDTA 1 mL =2.072 mg Pb
【備考】
・上記のpHではアルカリ土類金属イオン,Mg2+が共存しても影響しない。
また、こんせきの重金属イオンによって指示薬の変色が妨害されるようなことは無い。
ただし、Fe3+,Ni2+,Cu2+はXO指示薬と非常に安定なキレート化合物を生成するため
ブロッキングを起こし、こんせき量存在しても終点の変色を妨害する。
Al3+も同様の性質をもっているが、反応速度が遅いから共存量が少ない時は
指示薬添加後、速やかに滴定すれば妨害を避けることが出来る。
こんせきのCu2+は共存する場合はオルトフェナントロリンを添加すると妨害を防ぐことが出来る。
しかし、大量に含まれる場合は一緒に滴定されるから、チオ尿素やチオ硫酸ナトリウムでマスクする。
・Hg2+,Zn2+,Cd2+,Co2+などは一緒に滴定されるから、こんせき量以上の場合はマスクないし
除去する必要がある。Hg2+はチオセミカルバジドでマスクでき、またCd2+やZn2+はオルトフェナントロリンで
マスクできる。Sb,Snは酒石酸塩でマスクされる。
・緩衝剤として酢酸塩をもちいるとPb2+のアセタト錯塩が比較的安定なためPb-EDTAの条件安定度定数が小さく
滴定誤差が大きくなるので感心しない。PbSO4として沈殿分離したのち、酢酸ナトリウム溶液に溶かし、
滴定する方法があるが、この場合も酢酸ナトリウムは必要最小限に止める。
・XO指示薬の代わりにCu-PAN指示薬をもちいれば、pH 4.6にて滴定でき、またこんせきのFe3+,Al3+,Ni2+,Cu2+が
共存していても変色は妨害されない。ただし、滴定の途中沸騰状態まで加熱しながら滴定しなければならない。
・Bi-Pb,Fe-Pbなどの組み合わせではpH 1付近にてXO指示薬をもちい、まずBi3+,Fe3+を滴定し、
滴定終了後ヘキサミンを添加してpH5に調製し、引き続きPbを滴定することができる。
・低融点合金(Bi-Pb-Cd)の場合はHNO3に溶かしたのちpH≒1でBi(XO指示薬)を、引き続きpH 5でPb+Cdを滴定し、
滴定の終わった溶液にオルトフェナントロリンを加えると、Cdと当量のEDTAが遊離するのでPb標準液で
逆滴定し、Cdを求める。また、真ちゅう(Cu-Pb-Zn)の分析は、まずHNO3に溶かしたのちpH≒5にて、
Cu+Pb+Znを定量する(XO指示薬,Pb標準液で逆滴定)。滴定を終わった溶液にオルトフェナントロリンを
加えるとCu+Znに相当するEDTAが遊離するので、引き続きPb標準液で逆滴定する。
Pbは両滴定値の鎖として求められる。また、別の試料についてCuをチオ硫酸ナトリウムでマスクすれば
Pb+Znが定量できる。*「キレート滴定」上野景平著(南江堂出版)より
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Q
Znの直接滴定の方法を教えてください。
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A
ここでは、XOを指示薬とする直接滴定に関し記載します。
Cdに関しても同様の方法で滴定することが出来ます。
両者(Zn,Cd)が共存する場合には分別定量が行われます。滴定の際の液性は酸性になりますので、アルカリ性で行われたい方は「BT」の項目をご覧下さい。
【試薬】0.01 mol/L EDTA標準液
XO指示薬溶液
緩衝液 酢酸-酢酸ナトリウム(pH 5)【操作】①試料溶液のZn,Cd濃度は100 mL中40 mg以下にする。
②あらかじめ中和した試料溶液100 mLに緩衝液5 mL,XO指示薬数的を加え、EDTA標準液で滴定する。
③終点の変色は 赤紫→黄。0.01 mol/L EDTA 1 mL = 0.6539 mg Zn
= 1.1241 mg Cd【備考】
・試料溶液が酸性の場合は、ヘキサミン(ヘキサメチルテトラミン)を結晶のまま適当量加えると
簡単にpH≒5に調製することができる。
・Cdを滴定する場合には終点直前でピリジンを数滴加えると変色はさらに明瞭になる。
・アルカリ土類金属は共存しても差し支えない。アルカリ土類金属をのぞく多くの2価~4価金属イオンは
一緒に滴定される。Ni2+,Fe3+,Al3+は指示薬の変色を妨害するが、常温で速やかに滴定すれば
少量のAl3+ならばあまり妨害しない。大量のAl3+はNH4Fと加熱してAlF63-としてマスクし、
Fe3+はアセチルアセトンによって抽出マスクするか、KFを加えK3FeF6として沈殿マスクする。
・Cu2+はチオ尿素,チオ硫酸ナトリウム,KIまたはアスコルビン酸によって、Hg2+はチオセミカルバジドによって
マスクできるので、指示薬を添加する前にこれらのマスク剤を加えておく。またCu2+はXO指示薬の変色を
ブロックするので、こんせき量のCu2+もマスクする必要がある。
・試料中にこんせきのFe3+,Al3+を含むときにはPANまたはCu-PAN指示薬をもちいるほうがよい。
滴定操作はXO指示薬をもちいるときと大差なく、pH 5~6にて滴定することができる。
ただし、終点の変色を明瞭にするため60℃以上に加熱しながら滴定しなければならない。
またPANよりCu-PANのほうがいくらか変色は明瞭かつ鋭敏であるが、試料中に共存する
Cu2+をマスクしてZn2+,Cd2+を滴定する場合にはCu-PANはもちいられない。
*「キレート滴定」上野景平著(南江堂出版)より
取扱条件
性状: | 本品は、橙赤色~赤紫色粉末で吸湿性が強く水にはよく溶ける。多くの有機溶媒には溶けないが、エチルアルコールには僅かに溶ける。 |
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水溶状: | 試験適合 |
りん酸緩衝液溶状: | 試験適合 |
吸光度: | 0.210 以上(440 nm付近) |
乾燥減量(80℃): | 10.0% 以下 |
強熱残分(硫酸塩): | 40.0% 以下 |
鋭敏度: | 試験適合 |
遊離のo-クレゾールフタレイン: | 試験適合 |
IRスペクトル: | 試験適合 |